代表特集 Vol.2

日本実践空手道教育協会 副会長

実戦空手道 暁代表

日高 通男

礼儀と挨拶を若い頃の柔道経験で培った

――暁道場は今年で何年になるのでしょうか?

暁の前身の道場があったんですが、それを僕が引き継いでからもう4年になります。
前身の道場の頃から続けている子もいます。

――先生は前に柔道をやっていたと聞きました。

そう。実は僕、空手の経験はほとんどないんです。高校、大学時代は柔道部に入ってて、その経験を活かして指導にあたっています。

――そうなんですね。以前、暁の道場生と接する機会がありましたが、みなさんとても礼儀正しく、素晴らしい挨拶をされますね。

挨拶や礼儀についてはうるさく言って、徹底させてます。柔道だからとか剣道だからとかは関係ない。僕自身のベースに高校時代の柔道部経験があって、その頃からやってる礼儀をそのまま教えているだけです。こうなったのは恩師の影響かな。誰だって、教わったことしかわからないし、挨拶や礼儀については恩師に教わった事のうち自分が実社会に出た時に「ああ、良かったな」と感じたことを子どもたちに伝えてます。

うちでは幼稚園生でも僕に敬語を使ってます。敬語や礼儀を若いうちに知っておいて損はないと思いますし、あとはそれを将来どう使うかはその個々人次第です。

このあたりの僕の考えは時代に合っていないと言われるかもしれませんが、僕は自分が良いと信じたことしか出来ませんから。

相手を巻き込む空手

――素晴らしい考えだと思います。次に、空手の技術的な部分のお話をお伺いします。暁道場の試合を見ていると、全員それぞれの個性を持ちながらも、その中に安定した軸があり、動きにムラがないように思います。

それは、空手と関係ないところからフィードバックしてるからかな。

僕は空手は試合くらいしか見ませんが、野球など他の競技を見ているときでも膝・足・腰の使い方をよく見て、使えるなと思ったものは何でもフィードバックしています。自分でやっていたこともあって柔道は特に影響が大きいですね。柔道はものすごく円の動きを重視します。

――円の動き、ですか。

そう。柔道っていうのは自分を中心に巻き込む。相手に合わせて自分が回っていると疲れてしまいますからね。
それを空手に取り込み、相手に合わせて自分が回る(動く)より、自分という軸を中心に相手を回す(動かす)ことを教えています

また今後の話として、間合いを外すとか、相手の軸を外すとか、そういう技術も研究して行きたいですね。一般部に出場する選手も増えていますから、彼らがこの研究で得たものを下の子ども達に伝えていくことで、より超実践的な指導が出来るんじゃないかなって思ってます。

あと、僕の最近の口癖は“考えろ”。僕はその子の良いところを伸ばしてやりたいし、そのためには自分でどうすればいいか考える力が必要だなと。

協会の更なる発展と大会レベルの向上を目指して

――ありがとうございます。では次に、協会に入っての感想をお聞かせください。

うーん、協会に入って間もないのに副会長になって、正直どうしていいか分かってない部分もあるけど……自分はとにかく子どもたちのためだと思って、一生懸命やってます。

これだけの道場が集まった大きな団体なので、もっと上を見ていきたいですね今がダメというわけではなく。

もっと知名度を上げて――まずは大会の参加人数が倍以上増えたりとか。自分もそういう風に協会内で頑張っているつもりです。

――最後に、先生を漢字1文字で表すと?

 

男でありたいですね。『漢』の方でもいい読んで字の如くのオトコを通すというか。弱音は言いたくないですね。

 

――今回はインタビューにお応え頂きありがとうございました!